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市長室ブログ

施政方針質疑―公民連携による共創、チルドレン・ファースト、都市開発、中心市街地活性化、自治会振興(3月4日)

私の施政方針演説に対する質疑が行われました。市議会各会派の代表の皆さんからまちづくり全般にわたる様々なテーマでご提起があり、頭フル回転で答弁しました。


答弁  質疑応答


質疑応答2


人口減少・縮退社会の中でまちの持続可能性を高めていくためには「若年層・子育て世代にとって魅力的な政策展開」や「企業立地による雇用創出」「中心市街地活性化」「自治会振興」などを推進することで、現在の人口規模を維持することが望ましいと考えています。このため第5次総合計画で2031年度の人口規模を6万人と想定しています。

【公民連携による共創】

歴史と文化を育んできた地域資源の天然温泉を未来につなぐと共に、新たな時代の働き方&生き方の価値観とコミュニティ形成を追求する。行政としての運営5年目を迎えた薬王寺温泉の共創拠点「快生館」の総括がテーマとなりました。

今年度、関係人口創出と二地域居住促進の好事例として評価され、国土交通省の地域づくり表彰と総務省のふるさとづくり大賞をダブルでいただいています。

快生館は古賀市内で唯一の天然温泉を有する旅館でしたが、新型コロナウイルス禍の影響で休業。天然温泉は重要な地域資源であり、一度失うと容易には取り戻せない。公として保存し、次の世代へつなぐべく、あわせて、地方分散型社会の形成とリモートワークなどの新たな働き方に対応すべく、建物を借り受け、生まれ変わらせました。

コロナ禍の当時、地域経済の回復・活性化に向けた迅速な取組が求められていたことを思い出します。そして、国家政策である地方創生。地方に「人」の流れをつくるためには、「場」が決定的に重要。公民連携を基礎とし、市の業務委託による運営を決断しました。

本事業に費やした財源の総額は、2025年度予算も含めると2020年度からの6年間で(建物のリノベーション工事も含めて)約4億2千万円ですが、国の地方創生の交付金などを活用し、市の実質的負担は約1億6千万円(年約2700万円)となります。

運営を通じて見えてきたのは、単なる働く場の提供にとどまらず、新たな挑戦や活動が生まれる場がまちづくりの重要な基盤となること。快生館では、中心市街地である古賀駅西口商店街と連携した「鹿の湯まつり」をはじめとしたイベントも開催され、様々な人や企業がつながり、人材ネットワークが拡大しています。

また、快生館で開催される講座は「子育てしながら働く」ためのキャリア形成の場となっています。加えて、薬王寺地区で新規創業も進んでおり、地域の課題解決に向けて「狩猟体験ワーケーション」などの活動や、地元の薬王寺区の夏祭りへの参加など地域との交流も積極的に行われています。

さらなる人口減少や少子高齢化に備え、地域の担い手をいかに増やし、育てていくかは重要な課題であり、快生館での営みは「多様な主体」が古賀市に関わる機会を創出し、まちづくりの基盤づくりに寄与しています。

快生館での営みを通じて実感したこと。新たな働き方とは働き方だけでなく暮らし方も見直すこと。場の提供だけでなく事業の進捗に応じた継続的支援と多様な人々が交わる「場づくり」が重要であること。多様なニーズに応じた多様な利用形態を柔軟に進める必要があること。雇用や起業に加えてプロジェクト参画など段階的な関係構築を通じて地域で動く人材が生まれ、地域に変化をもたらすこと。

そして、こうした地方創生の営みで成果を分かりやすく示すことや、安定的な収益構造の確立の難しさも実感します。この日の質疑でも当初想定した収支となっていないことなどが指摘され、この点については市行政を預かる者として責任を痛感しており、おわび申し上げました。民間による自立運営の難しさ、行政と民間の役割整理といった課題も明確になりましたが、地方創生を推進するうえで、こうした課題を顕在化できたこと自体も本事業の重要な成果と考えています。

コロナ禍というピンチをチャンスに変えるべく、そして古賀市のまちづくりの可能性を広げ、地方創生を実現すべく、この事業を営ませていただけて本当によかった。心からそう思います。運営受託事業者のSALTさんをはじめ、この5年間の営みに「関係」してくださった市民の皆さん、国内外の多くの皆さん、全ての皆さんに深く感謝申し上げます。

2026年度以降は民間主体の自走運営を想定していますが、一方で、施設の老朽化等による将来リスクへの対応が課題となっています。これまでに得られた知見とその重要性、地域資源である天然温泉の保存・活用の観点から、今後も公民連携で取組を進める必要があると考えています。引き続き応援よろしくお願いいたします!
快生館シンポジウムの報告もぜひご参照ください。
https://note.com/tanabe_kazuki/n/n7f9c58756bda

【チルドレン・ファースト】

「古賀市にマイホームを建てましたが、子育て支援がたくさんあり嬉しい驚きです。また、児童センターも各中学校区にあり驚きの連続です」

「転出先と古賀市の子育て支援の違いに驚愕しました。自治体のサービスはどこも同じでは無い事を知り、古賀市の子育て支援の手厚さを実感しました。将来的には、また古賀市に帰って来たいです」

古賀市に寄せられている市民の皆さんの声も紹介しました。チルドレン・ファーストの理念に基づき、誰もが子どもを安心して生み育てられる社会の実現に向けて、18歳までの子ども医療費無償化や妊娠期から子育て世代まで切れ目なく支える伴走型支援、小中学校全学年の原則35人以下学級、通級指導教室の自校方式推進によるインクルーシブ教育、不登校支援、居場所づくりをはじめとして子育て・教育環境の充実を進めてきたことで、子育て世帯の安心感を醸成できていると実感します。

特に、予防的支援と早期支援を重視し、困難が深刻化する前に支える姿勢を大切にしています。新たに多胎児家庭へのピアサポート体制の構築や5歳児健診の試行などに取り組み、発達や育児の課題を早期に把握し、適切な支援へと繋げる「孤立させない仕組み」の強化を進めていきます。

【工業・物流・居住機能強化のための都市開発】

産業力の強化と居住機能の拡充を柱として市内6地区で大規模な開発事業を同時並行的かつ前例にないスピードで推進しており、着実に用地の確保と供給を図っているところです。

各開発事業者や土地区画整理組合が主体となり、古賀市の定める地区計画に合致する企業の誘致を進めています。高い交通利便性という強みから立地希望の引き合いは多く、既存企業における設備の老朽化に伴う建て替え需要もあり、産業用地に対するニーズは高い状況にあります。総じて順調に進んでいます。

工場・物流施設の立地に伴い、新たに発生することが見込まれる住宅需要には、古賀中学校周辺の新久保南地区における住宅・商業系の土地利用を早期に実現すべく、現在、都市計画決定に向けた調整を進めています。さらに、次なる産業拠点の確保に向けて、川原於宮町地区の検討を開始し、中長期的な視点に立った用地の確保に努めていきます。

もとよりこうした土地利用の検討に当たっては、農業振興の視点も重要です。小野南部地区に続く薦野清滝地区の農業基盤整備を推進すると共に、さらなるエリア拡大を検討します。スマート農業ではリモコン草刈り機のシェアリング、水田水位センサー設置、営農支援アプリ導入で、営農管理の高効率化と農業者の所得向上をめざしていきます。

【中心市街地の古賀駅周辺活性化】

古賀駅周辺活性化はまちづくりの「1丁目1番地」と掲げてきました。

西口エリアでは、官民連携によるウォーカブル社会実験を実施したことで、市内外からの多くの人の交流が生まれ、その魅力や価値の再発見につながっています。あわせて、民間企業による空き店舗のリノベーションや新規出店が進み、事業者からの問い合わせや相談が増えるなど機運が高まっています。高校生によるハロウィンイベントの開催や商店街活性化に向けた提案、大学生によるカフェ出店など、若い世代によるまちづくりの動きも広がっています。

これから駅前広場や商工会館・憩いの広場をリニューアルし、市民の皆さんが居心地良く活動できる共創拠点を形成し、エリア全体を歩いて回遊できる空間へと再構築していきます。

東口エリアでは面的開発に向けて、市民の皆さんや大学の先生方と共にまちづくりガイドラインをはじめとする各種計画を策定し、模型やパース絵、3D都市モデルの活用で将来像の共有を図っています。駅前に立地するニビシ醤油さんの工場敷地で「まつり古賀」を開催するなど、将来を見据えた具体的なにぎわい創出にも取り組んできました。

近い将来、古賀駅からリーパスプラザこがまでを公園で直結させ、住みやすく、歩きやすく、心地よく過ごせるウェルビーイングでウォーカブルな空間の創出が実現していきます。

さらに、古賀駅周辺と市内各地の地域資源をつなぐことで、市内外からの誘客を促進し、中心市街地にとどまらない市全域への回遊性も高めていきます。

【自治会などコミュニティ振興】

「自治会振興はTTPだ!」と、ご提案いただきました。徹底的にパクる。この姿勢が大切だと私も思います。

自治会は、地域での助け合い、支え合う活動を核としてた市民にとって最も重要で、最も身近なコミュニティです。これまでも自治会と行政は協力しながら、だれもが住みよいまちづくりをめざしています。行政だけではなかなか行き届かない防犯灯の維持管理やごみの分別収集、子どもたちの見守りなどなど。「一人でも、家族だけでも生きていける」「税金を上げてもいいから公だけでサービスをまかなってもらいたい」。人口減少・縮退社会の中でいずれも不可能です。だから地域共生社会づくり。

近年、自治会加入率は減少傾向にあります。2013年度は83.7%でしたが、2023年度は69.1%。この状況を打開しなければなりません。

自治会統合型交付金や地域づくりサポート制度などこれまで講じてきた支援策を継続することに加え、今年度に全ての自治会から聴き取って作成した「自治会カルテ」を分析し、市民の皆さんからもアイデアをもらいながら、新たな支援策を検討します。

自治会活動の見える化と情報伝達の簡便化も効果的と考えており、従来の回覧板や掲示板の他、LINEなどデジタル技術を活用をおススメしています。市内でも先んじている自治会があります。情報伝達の確実性、ペーパーレス化による経費削減、印刷・製本・ホチキス止め・配布といった作業負担の軽減などさまざまな効果も期待できます。古賀市は、自治会DX推進を支援していきます。

このほか脱炭素推進のための地域エネルギー会社設立、地域共生社会、国土調査、公民連携、関係人口創出、働き方改革・組織風土改革、人権保障と恒久平和などでやり取り。いずれも重要な課題であり、2026年度も全力を尽くしていく決意を申し上げました。


※施政方針全文のPDFファイルを古賀市HPに公開しています。令和8年度予算案の概要とあわせ、ぜひご参照ください。
https://www.city.koga.fukuoka.jp/cityhall/work/kikaku/masterplan/shisei/

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