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市長室ブログ

道の駅の整備可否の方針決定と今後の方向性について(8月26日)

 自治体経営者である市長として、私の市長就任前から検討していた「道の駅」について、本日、「整備しない」という決定をしました。

 なお、この決定は、道の駅を整備せずとも、私が市長就任後に具体的に進めているJR古賀駅周辺の再開発や、既存の地産地消の拠点であるコスモス館の機能強化、古賀グリーンパーク周辺の観光も視野に置いた民間活力の導入による開発によって、道の駅に期待される機能が担保されるとの判断に基づいています。そして、その実現のため、新たに「観光・物産・情報発信の拠点形成プロジェクトチーム(PT)」を立ち上げることを決めました。

 古賀市には農業・商業・工業の強みを生かす地域資源が多くあり、これらの力を引き出すことは、まちづくりの至上命題です。先述の方向性についてその実現を図るため、PTで可及的速やかに検討を進めていきますので、市民の皆さまのご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。

   ◇

道の駅の整備可否の方針決定と今後の方向性について

                                      令和元年8月26日     
                                        古賀市長 田辺 一城


以下、自治体経営者である市長としての責任において記す。

1.市長として決定した方針

 道の駅については整備しない。
 なお、本市の持続可能なまちづくりを推進するうえで、「観光・物産と情報発信の拠点機能」は必要である。私が市長就任直後から、市政運営の「1丁目1番地」と位置付けて具体的に進めているJR古賀駅周辺の再開発と、農産物の地産地消の拠点として既存するコスモス館の機能強化を連携させることを基本的な考えとして、その実現をめざす。加えて、コスモス館も含めた古賀グリーンパークとその周辺は、民間活力を用いた工場立地等を促進できる潜在力が大きいと判断しており、観光の視点も含めた開発の可能性を検討することで相乗効果を発揮させたい。これらについては、農業・商業・工業それぞれの特性を一体的に引き出すものとして全体が構成されなければならない。その具現化のため、庁内横断の検討組織「観光・物産・情報発信の拠点形成プロジェクトチーム(PT)」を立ち上げる。
 以上の結論は、市として平成29年度以降に実施してきた観光拠点設置可能性調査や道の駅基本計画(暫定案)の策定で得られた知見、昨年12月の私の市長就任後に実施してきた市民の皆さまとのタウンミーティング、事業者の皆さまとの対話などで寄せられたご意見、議会からのご指摘などをふまえ、総合的に勘案し、導き出した。
 前市長時代から、私の市長就任後も行政の継続性を重視して検討していた道の駅の整備の可否については、市民の皆さまのご意見などを踏まえ、今年8月頃に整備するかどうか、市長として主体的に判断する考えを議会で表明していた。これまで2度のタウンミーティングを開催し、延べ157人の方にご参加いただき、直接意見を交換した。また意見の募集には、373人の方からご意見の提出をいただき、関心の高さを実感した。
 今後のまちづくりにおいて、今回の道の駅の整備の可否の判断が、道の駅を「つくる」「つくらない」という単なる二項対立に陥ってはならないと考えており、道の駅の整備の検討過程において得られた知見を十分に活用していくことが重要と考えている。こうした認識のもと、先に示した基本的な方向性について、市として可及的速やかにPTを中心に検討を進め、農商工の力をさらに引き出す産業振興や観光拠点づくりに全力で取り組んでいく。

2.判断の主な理由
 
以下の点を総合的に勘案し、判断している。

・「観光・物産と情報発信の拠点機能」を整備することについては、市として積極的に取り組む必要があるが、公共施設である道の駅を整備してその実現を図ることが現時点で「最善」であるかどうか、古賀駅周辺の再開発との連動や民間活力の導入等の取り組みによって道の駅に期待される機能が担保されるかなどについて、慎重に検討した。
・現時点で新たに道の駅を整備しなくとも、これまでの観光拠点設置可能性調査や基本計画(暫定案)の策定などで得られた知見を参考としながら、JR古賀駅周辺の再開発と、コスモス館の機能強化を含む古賀グリーンパークやその周辺の民間活力を用いた開発を連動させて取り組むことで、道の駅の整備と同様の成果を導き出しうると考えた。中でも、本市の中心市街地活性化の「核」であり、私が市政課題の「1丁目1番地」に位置付けるJR古賀駅周辺の再開発との連携は極めて重要である。この古賀駅周辺と古賀グリーンパークとその周辺の開発を連携させることにより、市全体として、これまでの道の駅の整備の検討過程で、その整備によって期待されていた「観光・物産と情報発信の拠点機能」の確保をめざすことができる。
・基本計画(暫定案)で示した売上見込の10.6億円については、現時点の見込としては適正と判断しているものの、これまでの検討内容だけでは、長期間にわたってこの売上を継続できると判断するためには確証的な材料が不足し、実現の確実性に乏しいと考えざるを得ない。なお、売上見込を担保できない場合、運営を委ねる事業者が撤退することも考えられ、公共施設として継続できない可能性があることは、自治体経営者として判断するうえで、極めて重要である。
・今回の判断に至る過程で、財政負担をできる限りかけないことを念頭に置いたことは事実である。しかし、自治体経営上、長期的な視点で一定の財政を出動し、政策を展開することが必要な場面はあり、今回の道の駅の整備で想定された財政負担の額が、直ちに道の駅の整備の可否の判断につながったものではない。
・なお、今回の道の駅を整備しないという判断は、古賀市が魅力ある地域資源に乏しいということを全く意味しない。古賀市には、農業・商業・工業のそれぞれの分野で魅力ある地域資源が多くあり、公共施設である道の駅を整備しなくとも、民間活力の導入等によってこれらを活かしていくことはできると判断していることを付言しておく。


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