地域資源である天然温泉を次代につなぐため、新たな時代の価値観も捉えながら、起業・創業や移住定住・二地域居住の促進、関係人口の創出、シティプロモーションなどを推進してきた薬王寺温泉のインキュベーション施設「快生館」の運営委託事業が完了しました。
新型コロナウイルス禍、さらには人口減少・縮退社会に直面する中、地方創生の国家方針に基づき、古賀市として設定した2020年度から2025年度の6年の事業期間で公民連携による共創の具体的な成果を生むことができました。
本事業の関連予算を可決し、ご支援いただいた市議会の皆さま、運営事業を受託していただいたSALTさま、様々な形でご利用いただいた市内外の多くの皆さまをはじめ全ての関係者の皆さまに心から感謝申し上げます。
コロナ禍の最初期である2020年5月に老舗旅館が休業したことを受け、古賀市として「重要な地域資源である天然温泉」が途絶えることに危機感を覚え、これを持続させることを最も重要な目的としました。そのうえで、テレワークなどの新たな働き方や多様な価値観に基づく生き方を保障すべく、市議会のご理解のもと迅速に建物のリノベーションを行い、2021年9月にサテライトオフィスやコワーキングスペースを備えた施設に生まれ変わり、運営が始まりました。
ピンチをチャンスに。古賀市の単独予算ではとても成立させられない事業でした。国の新型コロナウイルス対応地方創生臨時交付金やデジタル田園都市国家構想交付金などを活用することで、リノベーション工事や運営、地域活性化支援なども含む総事業費約4.2億円のうち約2.6億円を国費でまかなう財源確保策も講じることもできました。市の実質負担は6年で約1.6億円(年約2700万円)となります。地方創生という国家ビジョンが事業を後押ししてくれました。
事業の最終年度には、国土交通省の地域づくり表彰と、総務省のふるさとづくり大賞をダブル受賞という高いご評価までいただくことができました。国内外の多くのワーカーの皆さんにご利用いただくと共に、内閣官房デジタル行財政改革会議事務局や福岡県・県議会、国内の多くの自治体・議会や企業、海外などからの視察も相次ぎ、古賀市への注目が高まっていきました。シティプロモーションにつながったと実感しています。
なによりも、快生館という「場」を通じて、国内外の人材の交流が起き、それぞれの経験、知見、感性が「掛け算」されることで、社会課題解決など新たな価値が生まれることに驚きました。地方創生の肝は「場」であることを強く実感しました。運営してくださったSALTの皆さまの力です。まさに公民連携で事業開始当初は想定しなかった成果が生まれたと考えています。
古賀市として6年間の事業を終え、事業を総括し、4月30日の市議会で報告しました。以下、PDFファイルのリンクになります。ぜひご覧いただきたいと思います。
https://www.city.koga.fukuoka.jp/uploads/source/kikaku/20260430kaiseikansoukatsu.pdf
市の事業終了後は民間企業による自走が望ましいと考えてきましたが、建物の老朽化に伴う主要設備の維持管理に多額を要することなども踏まえ、民間企業のみでは運営継続が困難との結論に至りました。インキュベーション施設としては6月末に閉館することになります。
今後、地域資源である天然温泉を未来にどのようにつないでいくのか、引き続き検討していきます。そしてこの6年間で生み出された国内外の人的ネットワークや経験、知見を古賀市のまちづくりにつないでまいります。
あらためて本事業に関わってくださった全ての皆さまに心から感謝を申し上げます。これからもよろしくお願いいたします。
投稿者:【mayor2010】
2026年05月01日 08時49分
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