大人には、子どもの声を聴き、本当に政策として実現する責務がある。ここが古賀市の主権者教育の肝です。
もちろんそのまま鵜吞みにするのではなく、子どもが考えていることの趣旨を捉え、話し合い、政策として成立させることが重要です。「社会は自分たちの力で変えられると実感できる」(起業家で笑下村塾代表のたかまつななさん)という原体験に価値がある。
高校生が市長の「相談役」として政策を提言し、その実現を図る高校生リバースメンター。公民連携による共創の取り組みとしてご注目いただいており、15日夕方のTNC「記者のチカラ」でも特集されました。意義と成果を分かりやすくまとめていただき、ありがたく思います。
古賀市は高校生リバースメンターに取り組む前段として、市長と教育長の小中学校への給食訪問や「1日市長」体験、総合計画策定過程での小中学生との対話集会など子どもの声を聴く機会を意識的に拡大してきました。自治体経営の大切なテーマとして引き続き取り組んでいきます。
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節水をお願いします。
1月16日時点で筑後川水系ダムの貯水率は26.5%。かなり厳しい状況で、みんなで節水に取り組まなければ給水制限になる可能性もあります。
古賀市や糟屋郡、福岡市を含む福岡都市圏の皆さん、ご協力をよろしくお願いいたします。
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電子決裁の際、市長に説明をしたい、市長から聞きたいということはありますね。市役所から離れた場所にある部署ともこれをスムーズにできるようにするため、最新機器で実証。リアルタイムかつ字幕も出ます。これはなかなかいい。
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衆院解散の流れが固まり、政局が盛り上がっていますが、こういう時こそ冷静になり、政治が理念を大切にすべきこと、「未来への責任」を果たすために「長期思考」であるべきことを確認したいですね。
以下、私の2022年度の施政方針演説の冒頭です。イギリスの文化思想家、ローマン・クルツナリック氏の『グッド・アンセスター わたしたちは「よき祖先」になれるか』を引いています。ご一読いただけると幸いです。
1.はじめに
私たち先行世代は、私たちが享受している現在の社会よりもよき社会を、より豊かな社会を、子どもたちや孫たち、さらにはその先の世代につないでいく責任がある。
私がいつも大切にしている考えです。長期的視点を持って、次の世代、未来の世代のために、何を為すべきか。現在の私たちの選択が、未来の世代を犠牲とすることがないよう、賢明さとは何か、追い求めたい。この国が少子化と超高齢化による人口減少社会に突入しているからこそ、この世界が環境破壊による気候変動に代表されるように人類の活動が地球を危機に追い込んでいる「人新世」と呼ばれる時代だからこそ、そして新型コロナウイルス感染症によるパンデミックという未曽有の事態に直面しているからこそ、この原点に立ち返りたいと思います。
『グッド・アンセスター わたしたちは「よき祖先」になれるか』。イギリスの文化思想家、ローマン・クルツナリック氏がパンデミック直前に著した書物の邦訳版が、昨年9月に出版されました。「私たちは未来を植民地化してきたのだ」。序盤に出てくるこの言葉にハッとさせられます。「まだ生まれていない明日の世代が、この植民地主義者による彼らの未来の略奪に対して何もなす術がないのは、悲劇としか言いようがない」。
クルツナリック氏は、短期主義的になってしまう人間の本質を突いたうえで、長期思考による具体的な行動を促します。人類の歴史を紐解くと、長期思考に基づく様々なプロジェクトを見出すことができます。例えば、スペイン・バルセロナにあり、福岡県出身の外尾悦郎氏が主任彫刻家を務めるガウディのサグラダ・ファミリア教会は、1882年に着工し、144年後の2026年に完成する予定です。スコットランドのアーティスト、ケイティ・パターソン氏が手掛ける「未来図書館」には、2014年から100年間、毎年、著名な作家の書いた新作が未読のまま預けられ、これらの書籍は、ノルウェー・オスロ郊外に特別に植えられた1000本の木から作られた紙に印刷され、2114年に出版されます。自分自身が生きている間に結果は見えない。けれども、「個人の人生を超えた時間軸」で捉え、動く。それはなぜなのか。社会の持続可能性を高めていくため、私たちがどのような思考を持つべきか、学ばされます。また、クルツナリック氏は「目先の政治的利益や決定を優先し、将来世代よりも現在世代を優遇するような偏り」を「現在主義政治」として課題を分析し、新たな民主主義のあり方も提起しています。謙虚に受け止め、思考しなければならないと痛感しました。
未来への責任を果たすためには、時代の要請を捉え、社会全体がこれを意識しなければなりません。そのうえで「私たち」の具体的な行動が問われています。「グッド・アンセスター、よき祖先になるためには、『どうやって<私>が変化をもたらすか』ではなく『どうやって<私たち>が変化をもたらすか』が重要な問題となる」。その「私たち」に最も近い地方自治体には、これまでよりも一層重い責務が課せられていると、私は理解しています。
投稿者:【mayor2010】
2026年01月19日 17時22分
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