豪雨災害の復旧対策や被災した市民や事業者の皆さんへの災害見舞金などを盛り込んだ補正予算案を編成し、本日開会した古賀市議会定例会で私から提案しました。
災害対応の主な内容は、農林業施設や公共土木施設の災害復旧のための工事請負費等と予備費の追加で2億5820万円。市独自策として、床下浸水以上の被害を受けた市民や事業者の皆さんへの豪雨災害見舞金等の追加で410万5千円。他に、第3子以降の0~2歳児の保育料無償化の経費などを計上しています。
2024年度の決算も提案しています。職員の皆さんと共に、この1年の間に果敢に挑戦した様々な取り組みは、2025年度の現在、そして将来につながっています。
本会議では、2024年度施政方針の項目に合わせ、▽子どもを安心して産み育てられるまちへ▽古賀駅周辺の中心市街地の「力」を引き出し、魅力を創造する▽都市基盤整備の促進と産業力の強化▽誰もが健康で安心して暮らしていける地域社会▽人権と平和を守り、郷土愛を醸成▽デジタル導入による市民サービスと業務効率化――を柱として主な成果を説明しました。まちづくりを着実に進められた実感があります。
以下、一般会計決算に関する議会での発言全文です。
第54号議案の令和6年度一般会計決算の認定についてご説明いたします。令和6年度施政方針に掲げておりました主要な施策につきましては、成果報告書にまとめておりますが、歳出の主なものとして、
「子どもを安心して産み育てられるまちへ」では、子育て世帯の経済状況に関係なく、子どもたちが安心して必要な医療を受けられるよう18歳までの医療費無償化を拡大しました。
障がいのある子どもとその家族の経済的負担を軽減するため、障がい福祉サービスの自己負担の大幅な引き下げを行いました。
多胎妊婦への支援として、単胎の公費負担である妊婦健診費用回数に5回分の追加をすることで、多胎妊娠妊婦が安心して出産を迎える環境を整えました。
保護者が育児休業を取得した場合、保育を利用するきょうだい児が2歳児クラス以下ならば原則退園とする運用を廃止し、継続利用できるようにしました。
小中学校において、水泳授業での受託事業者の体制を拡充したことで、全体の指導期間が短縮され、水泳授業を12月までに終了することができました。
古賀東中学校の大規模改造工事を前年度に引き続き行ったほか、衛生環境などの向上のため小野小学校のトイレの洋式化工事を行いました。
給食材料費高騰分に対する補助を行うことで、物価高騰の影響を受けることなく、栄養バランスや量を保った給食の提供ができ、保護者の経済的負担軽減につながりました。
保護者が就労しやすい環境をつくるため、学童保育所の土曜日や長期休業期間の開始時間を8時30分から8時に早めました。
高校生と協働で政策提言を得る「高校生未来プロジェクト事業」を実施し、高校生が「リバースメンター」となり、ワークショップ開催や調査活動を経て、若者ならではの斬新な視点による政策提言を行いました。
「中心市街地の『力』を引き出し、魅力を創造する」では、古賀駅東口エリアにおいて、現在と将来イメージを3次元的に再現し、街路空間解析調査の結果をデジタル上に重ねたものを「古賀市3D都市モデル」として公開しました。
古賀駅西口エリアでは、駅前広場や周辺道路などの整備を推進するため「JR古賀駅西口周辺整備基本方針」を策定しました。
まちの回遊性の向上やオープンスペースを活用し賑わい創出に取り組む事業者などを支援する「官民連携ウォーカブル補助金」を創設し、4件の事業を支援、開催されたイベントは多くの人で賑わいました。
「都市基盤整備の促進と産業力の強化」では、古賀グリーンパークや千鳥ヶ池公園、薬王寺水辺公園などの規模の大きな8公園を対象とする、公園再整備基本計画を策定しました。「観光・運動・ワンヘルス」をテーマに掲げ、公園に新たな魅力を創出することをめざしており、市民体育館の千鳥ヶ池公園への移転も含む計画です。
千鳥駅東口駅前広場の整備として、バリアフリー化による歩行者の安全性と快適性を確保し、タクシー乗り場やスマートバス停の整備も行い、利便性の向上を図りました。
西鉄宮地岳線跡地における歩行空間及び車道を確保することによる安全・安心な空間形成に向け、花見南区や古賀南区の整備を行いました。
浄水場の老朽化対策と、それに伴う将来の水資源の安定確保、及び浄水場のあり方について、平時及び災害時における水の安全性、安定性、コスト効率、そして議会からの提言を受けて総合的に検討した結果、古賀浄水場の廃止を前提とした水源転換について、北九州市と合意に至りました。
公共交通においては、隣接する新宮町との広域連携を図り、令和6年10月にコスモス館と小竹口をつなぐ新しい交通サービスとしてコガバス小竹線の運航を開始、令和7年1月からJR新宮中央駅に延伸しました。
交通政策人材育成事業セミナーとワークショップを開催し、交通事業者、行政、住民が、三位一体となって公共交通の課題解決に取り組むための体制づくりに向けた意識醸成を行いました。
子育てにかかる経済負担の軽減やゼロカーボン推進の啓発とともに、公共交通分野でのシェアリングサービスの可能性検証のため、子育て中の5世帯への電動アシスト自転車を貸与しました。
「地域活性化企業人」制度を活用し、民間活力の導入により観光の底上げを図ったほか、地域資源を発掘し、観光の魅力を向上させるため、観光事業にかかる経費の一部を補助する「新たな観光事業促進補助金」を創設しました。
移住定住促進のため、事業者等と連携し「快生館」を拠点としたワーケーション事業に着手、労務や採用などをテーマにしたプログラムには31社が参加し、求職者と企業をつなぐ情報基盤「こがこねくと」を構築した結果、7件の雇用応募が生まれるなど、関係人口の増加と担い手確保につながる具体的な成果を創出しました。
市外からの移住を促進するため、「親子ワーケーション」を開催し、首都圏などから10組の親子が参加、地域の事業者などと連携して、農業体験や料理教室を実施し本市の魅力を伝え、移住定住につながる新たな交流を生み出しました。
農業分野では、野生動物による農作物被害を減らすため、不要木の伐採を行い、人と野生動物のすみわけを図る緩衝林帯の整備を行いました。
公民館や高齢者施設と農産物直売所を結んで、スマート機器を使用した買い物代行の実証を行いました。
「誰もが健康で安心して暮らしていける地域社会」では、全ての世代がQOL(Quality Of Life、生活の質)を向上できるよう、医療・介護、健康づくり、福祉の向上を図りました。
子どもの健康づくりでは、子どもの骨に着目した骨密度測定や生活習慣調査を3小中学校でモデル事業として実施しました。
特定健診・がん検診の受診率向上につなげるため、市公式LINEを活用して集団健診の予約を受け付けました。
血圧やIn Bodyによる健康測定を実施するとともに健康講話や介護予防の実践を通じて、生活習慣病の重症化予防や心身機能低下を防止するための支援を行いました。
高齢者の暮らしを支えるため、ごみの収集路線上にない家庭で、近くの集積所まで持ち出すことが困難な方のごみ出しを助ける「ふれあい収集」を、今までの要介護2以上から要支援1以上に対象を拡大しました。
認知症高齢者が行方不明になった際、早期に発見できるよう、衣類などにQRコードを添付し、家族などが位置情報を確認できる「古賀市認知症高齢者等見守りシール交付事業」を実施しました。
「親子で学ぶワンヘルスと馬のふれあい体験」を開催し、人と動物の健康、環境の健全性は一つのものとする「ワンヘルス」の理念について体験を交えながら学ぶ環境講座を実施しました。
地理情報システム GISを活用した市民参加型の自然環境調査学習会を実施し、環境保全や生物多様性への理解促進を図るとともに、市内における生き物生息データの蓄積を行いました。
「温室効果ガス排出量可視化システム導入補助金」を創設し、市内企業の脱炭素経営への移行を促しました。
学校給食センターの空調機器で使用されている「代替フロン」を使用した冷媒ガスを、自然界に存在する環境にやさしい「炭化水素冷媒ガス」へ入れ替える実証実験を行い、二酸化炭素排出抑制効果が見られ、消費電力も抑えられました。
中川水系、中川浸水想定区域などの最新の災害想定を反映した新たな総合防災マップを作成し、令和7年度に全戸配布を行う予定です。
「人権と平和を守り、郷土愛を醸成」では、誰もが自分らしく生きることができる社会をめざした取組として「プライド月間」期間中に、「OUT IN JAPAN」写真展 IN KOGA 、「古賀市内小・中学校 性の多様性パネル展」の開催、レインボーフラッグの設置など、啓発を行うとともに、パートナーシップ・ファミリーシップ宣言制度を運用する自治体と「制度の都市間相互利用に関する協定」による連携強化に努め、協定締結自治体数は7自治体となりました。
男性職員の育児休暇取得率は引き続き100%を達成し、平均取得日数・最長取得日数ともに増加しており、市民や民間企業にも男性育児休業を取得する意義について考えてもらえるよう、「こがのパパたち写真展」や「こがのパパたちトーク」を開催しました。
多文化共生では、外国につながりのある児童生徒が学校以外で日本語を学び、地域の人と交流できる場を創出するため、交流型日本語教室に「こどもクラス」を開設しました。
パリオリンピック・パラリンピックのバスケットボール日本男子代表に選出された古賀市出身の比江島慎選手を応援するため、リーパスプラザこが交流館でパブリックビューイングを開催しました。
「デジタル導入による市民サービス向上と業務効率化」では、市民サービスの向上と職員の働き方改革をめざし、令和7年1月から窓口受付時間の短縮を行いました。この取組により、時間外勤務が減少し、健康経営や働き方改革を推進する効果があり、創出された時間を活用し、政策立案能力の向上を目的とした研修会の開催など、新たな価値を創造するための基盤を整えました。
道路台帳や都市計画図をホームページ上に公開し、「こがまっぷ」で閲覧できるようになりました。公開に合わせて窓口での複写サービスを終了、窓口に設置したタブレット端末で閲覧できるようにもなりました。
市役所の業務効率化及びペーパーレス化の向上をめざし、電子決裁機能を備えた文書管理システムを導入するにあたり、システム構築等業務委託の候補者を選定しました。
次に歳入の主なものとして、市税は前年度比2%増加し、77億320万7千円となりました。地方特例交付金は、前年度比290%増加し、3億6376万7千円となりました。定額減税減収補填分の増によるものです。
また、地方交付税が11.3%増加し、44億4190万3千円となりましたが、寄附金が27.3%減少し、8億7430万7千円、繰越金が22.8%減少し、12億2799万8千円、市債が43.9%減少し、12億5411万3千円となりました。
その結果、第54号議案の令和6年度古賀市一般会計決算の認定については、歳入総額290億5530万4342円、歳出総額269億8312万2184円、歳入歳出差し引き額は20億7218万2158円、繰越明許費による翌年度へ繰越すべき財源1億4681万5000円を差し引いた実質収支額は19億2536万7158円となっております。
経常収支比率は、前年度より2.7ポイント改善し、90.7%となっており、歳入における地方交付税などの経常一般財源の増加が主な要因であります。
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絵本の読み聞かせ!
古賀市立図書館の企画「パパとグランパのおはなし会」に市長が登場。と言っても就学前の子どもたちには市長との認識はもちろんありません(笑)
司書さんから渡された私の課題図書は「オニのサラリーマン じごくの盆やすみ」(文・富安陽子、絵・大島妙子)。高校時代の演劇部で培ったスキルを発揮し、「迫力の読み聞かせ」(職員談)で乗り切りました。
子どもたちがキラキラした目でしっかり聴いてくれていたのに感動しました!
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首長同士で意見を交わす機会は大切。
同じ40代で切磋琢磨している行橋市の工藤政宏市長が8月28日、古賀市の中心市街地・古賀駅西口商店街のご視察に。まちづくりインフルエンサーの「金髪」ちゃんも一緒に来てくださいました。
シェアキッチンを備えたまちの食交場「るるるる」や新たな拠点「GOJŌ」などへ。何の撮影をしているかはお楽しみに!
九州の自立を考える会の総会が同29日に開催されました。私が福岡県議時代に設立され、市長就任後も会員です。全国都道府県議会議長会の藏内勇夫会長(福岡県議会議長)のリーダーシップのもと、地方が主体となった政策実現で成果を上げています。
隣の席になった中間市の福田健次市長とお約束の自撮り。お互い療養しながらの公務です。
投稿者:【mayor2010】
2025年09月02日 18時31分
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