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市長室ブログ

戦後80年のメッセージー戦争の「記憶」を次代につなぎ、世界の恒久平和へ(8月18日)

戦後80年の8月15日、終戦の日。


古賀市は正午にサイレンを吹鳴し、黙とう。市民の皆さんと共に、戦没者の皆さま、戦災死没者の皆さま、全ての先人の皆さまの御霊の安らかならんことを祈り、深く感謝し、この国の平和と繁栄の意味を見つめなおす一日になりました。


社会の不確実性が高まり、分断が深まり、戦争リスクが高まっている時代に入ったことを実感します。勇ましい言葉を言うは易し、人の心に響きやすい。一方、思いやりに起因する他者の包摂は寛容と忍耐を前提とし、実践のための努力を要する。勇ましさではなく、やさしさの発露としての言葉を広げ、誰もが個人を尊重され、幸せを追い求められる平和な共生社会をめざしたい。


終戦80年に当たり、市長としてメッセージを発信しました。ぜひご一読ください。場所は、世界は海と空でつながっているとの思いから古賀海岸で。


古賀海岸


<市長メッセージ>

政治の究極目標は世界平和です。


今年は戦後80年、敗戦80年、そして、被爆80年の節目の年。


政治家の務めは人権保障を確立することであり、戦争が最大の人権侵害であることをあらためて心に刻みたい。そして、被爆国に生きる私たちが、核兵器の非人道性をあらためて共有し、ゆめゆめ政治家が核兵器の使用を示唆するようなことはあってはならないという当たり前のことを確認しておきたい。そう確認しなければならない現実に慄然とします。


勇ましい言葉は心地よく胸に響きます。社会不安が増す時はなおさらです。だからこそ、勇ましい言葉が聞こえてきたら、立ち止まり、その言葉が、私たちの幸せだったり、他者へのやさしさだったり、なによりも平和な社会につながるのか、冷静に考えたい。


戦後80年の今、戦争の記憶を風化させないことが、私たちの世代の重要な責務です。45歳の私の世代は、祖父母の多くが先の大戦を体験し、おそらく、日常生活の中でもその体験を「追体験」できてきた「最後の世代」ではないか、そう自覚しています。


だから、戦争が私たちの日常から何を奪うのか、祖父母から追体験したものを、次代に確実につないでいく責務がある。私が政治家として平和に取り組む原点はここにあります。


私の祖父は、旧陸軍に召集された父親が戦時失踪宣告、遺骨は存在しません。「シベリアに連れていかれた」との話もあります。祖父は「おやじは生きている」と信じ続けて、生きてきました。


祖母は、家族で現在の北朝鮮にいましたが、ソ連の侵攻から逃れながら38度線を越えました。祖母の姉はその途上で亡くなりました。祖母は生前、「赤ちゃんの泣き声は平和な証」と語っていました。半島から日本に帰国する船の中では、子どもが泣くことがありませんでした。


毎日新聞の記者時代、映画監督の吉田喜重さんを取材したのも貴重な経験です。吉田さんは12歳で福井空襲を体験。原爆の悲劇に翻弄される3世代の女性を描いた2003年公開の映画「鏡の女たち」を制作するにあたり、「福井空襲の恐怖と原爆。“内なる福井”と広島のイメージが重なった」としながらも、「亡くなった人にしか本当のことは分からない。自分に描く権利があるのか」と葛藤したとのお話が印象に残っています。


そして、映画で原爆投下の瞬間や惨状を描かなかったことについて、12歳で体験した福井空襲の恐怖が悲劇の再現を拒んだとしたうえで、「観客が自らの想像力で原爆の悲劇を作り上げる」「広島に近づこうとしても永遠に近づけない。すれすれの物語を描いた」と話されていました。


戦争、そして原爆が、私たち国民の暮らしから何を奪ったか。戦争体験者が急速に少なくなっている今、勇ましい言葉でなく、やさしい言葉で、平和の尊さを共有する営みを広げていきたいと思います。


古賀市は、被爆クスノキを全ての小学校と中学校、市役所、教育支援センター「あすなろ教室」に植樹しています。修学旅行では被爆地の長崎や広島を訪れ、「じんけん平和教室」として長崎でフィールドワークを実施し、独自の人権教育副読本「いのちのノート」でも原爆をテーマとしています。核兵器なき世界をめざし、次の世代とともに考え、行動しています。


「一隅(いちぐう)を照らす」


古賀市で青少年期を過ごし、アフガニスタン・パキスタンで人道支援活動に取り組んだ中村哲さんが、私たちに遺してくれた言葉です。「私にとっての一隅はアフガンだった。世界中の人がそれぞれの一隅を見つけて、その一隅を照らせば、世界中が照らされる。それが、きっと世界平和につながる」とのメッセージを、心に刻みたい。


中村哲さんの母校である古賀西小学校の子どもたちは、総合的な学習の時間を活用し、中村哲さんの人生の歩みを学び、絵本をつくりました。こうした一人一人の一つ一つの行動が、世界平和につながっていくと信じます。


今年は戦後80年、敗戦80年、そして、被爆80年の節目の年。本当に大切にしなければならない、変わってはならないものは何か。2025年の夏、このことを共に考え、決意を新たにしましょう。

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