古賀市役所

背景色変更

文字サイズ

市長室ブログ

自治体DX推進―「地域×Tech九州」で講演/九州市長会 in 沖縄市(5月23日)

最新技術をまちづくりに実装するためには、地方自治体と企業などが結び付き、「共創」することが必要。九州初のEXPO「地域×Tech九州」が18~19日、福岡市内で開催されました。私は二日間のトップバッターとして登壇し、「自治体DX」をテーマに講演しました。

講演1


DXの導入に必要なことは、やれることをやっていく、面倒くさがらない、先送りしない。この主体性、積極性が重要です。そして、古賀市がまちづくりの理念としているクロスオーバーによる「共創」。多様な主体の経験や知見、感性が交差することで、社会課題解決のための新たな価値が創造されていく。

国と地方が連携して進めていくことがとても重要であり、先月実現した河野太郎デジタル担当大臣との面会と、大臣からいただいた「地方からDX推進を盛り上げてほしい」とのメッセージも報告しました。

大臣と

古賀市は2020年の新型コロナウイルス禍の始まりと共にテレワークを導入。全国的に見ても自治体での導入は当時かなり珍しく、総務省の事例になりました。2021年度にはデジタル推進課を立ち上げ、自治体経営全体を俯瞰しながら、全ての事務事業を詳細に棚卸するBPR(Business Process Re-engineering)や業務の自動化・効率化を図るRPA(Robotic Process Automation)などに取り組んできています。

さらに、2022年度からデジタル庁に職員を派遣し、最前線でデジタル臨時行政調査会など政府の動きを捉え、市政運営につなげています。今年度からはデジタル庁と連携してアナログ規制見直しに着手。これは全国15のモデル自治体に選定されたものです。また、道路台帳などをデジタルデータ化して市民の皆さんに公開、活用してもらえるよう、公開型GIS(地理情報システム)の導入も図ります。生成AI「ChatGPT」についても、既に今月11日の庁議を経て、組織としてセキュリティ対策やリテラシーの重要性を踏まえたうえでの業務利用を認めることを決定しています。

こうしてデジタルを市役所に取り入れていく意義は、業務の効率化を図り、人的資源を真に人にしかできない対話的、創造的な仕事などに振り向け、市民サービスを向上させていくことにあります。

過渡期の今、デジタルを取り入れていく前提を整える作業を積極的にやっていかなければなりませんが、どうしても市役所内部の動きが多くならざるを得ず、市民の皆さんにとって「デジタル推進で何が起きているのか」が伝わりにくい。このため、あえて分かりやすく、「見せていく」ことも必要です。

こうしたことから、古賀市は市民ニーズの高い分野である地域公共交通網の充実の一環として、AIオンデマンドバス「のるーと古賀」を導入しています。また、薬王寺温泉の旅館をリノベーションし、新たな時代の働き方や生き方の価値観を捉えたビジネス拠点「快生館」として運営。私も意識的にテレワークで利用するようにしています。これらは、政府のデジタル田園都市国家構想とも連動しています。

これらに加え、デジタル活用による「共創」をめざし、公民連携も推進しています。AIに代表されるようにものすごいスピードで技術革新が起きている今、市役所だけで取り組むこと自体に無理があります。OSAKAゼロカーボン・スマートシティ・ファウンデーション(OZCaF)さんと包括連携協定を結び、多くの企業さんとの連携による脱炭素社会をめざす「GX×DX」に着手。福岡工業大学さんとは仮名加工情報の活用、量子コンピュータやAIなど先端テクノロジー活用に知見のあるグルーヴノーツさんともデータ活用による政策立案で連携しています。凸版印刷さんとも市役所手続きのオンライン化など市民の皆さんの利便性向上を図っています。

今回の講演では、こうしたお話をさせていただきました。デジタルネイティブの感覚に合わせて行政も動かないとダメ、という話もしましたね。これには1980年生まれの私も相当努力を要しますが、そうしないと時代に置き去りにされてしまいます。もちろん、これは行政の姿勢の話で、デジタル格差を生まないよう、スマホ導入など寄り添ってサポートしていくと共に、誰一人取り残さないための市民サービス提供はやっていきます。

講演2  講演3

講演は約30分、質疑応答を含めても約40分でした。ボリューム満点でかなりの駆け足になったため、「スライドの展開が早すぎたよ!」というお声もありそうなので、スライドで使った資料のPDFデータも公開しています。古賀市HPのこちらをご参照ください。

「地域×Tech九州」を主催し、講師にお声掛けいただいた「あわえ」の吉田基晴社長をはじめ開催にご尽力いただいた皆さん、ご参加いただいた皆さんに心から感謝申し上げます。これからもみんなで力を合わせ、よりよいデジタル社会を切り開いていきましょう!

あわえ社長と


   ◇

毎日新聞のオピニオン欄「論点」。社会課題について様々な立場の識者が意見を述べます。全国共通の紙面です。このたびお声掛けいただき、インタビューが掲載されました。

紙面掲載


19日付朝刊のテーマは「多頭飼育崩壊」防ぐには。私は古賀市が部局や官民を越えた連携で取り組む「ペットと暮らすシニアの備えサポート」について話しました。県議時代に問題意識を持ち、市長1期目の公約に掲げ、職員さんの現場での尽力あって実現している政策です。

超高齢社会となり、全国どの地域でも同じ課題に直面していると思います。さらに、世界中で。この政策をスタートさせたときもニュースとなりましたが、英文でも発信されました。普遍的な課題。今回の「論点」がよりよい社会に向けた一助になればと思います。

ウェブ版でも読むことができます。(こちら


   ◇

沖縄入り!

18~19日、九州市長会の総会が沖縄市で開催されました。「地域×Tech九州」の講演を終え、そのまま福岡空港に向かい、沖縄入りしました。

九州市長会1  九州市長会2

「地方自治体が独自に実施する現行の子ども医療費助成制度では、自治体格差を生じることとなっており、18歳までの子ども医療費については、国において全国一律となる新たな医療費助成(無料化)制度を創設すること」。九州としても18歳までの子ども医療費無料化を国に求めることを決めました。

総会では、大西一史・熊本市長を新たに会長に選出しました。また、私が県議時代に国会議員で、今年新たに市長となられた方々とも再会。参議院議員だった足立信也・大分市長と、衆議院議員だった宮島大典・佐世保市長。こうして一緒に市長として切磋琢磨できるのはうれしいですね。

足立氏と  宮島氏と

そして、会場の沖縄市ではこの夏、バスケットボールのワールドカップが開催されます。みんなで応援しましょう!

バスケット




Comments

コメントはまだありません。

Add Comments

このアイテムは閲覧専用です。コメントの投稿、投票はできません。

Trackbacks

Trackback URL


カテゴリ:General
過去のアーカイブ月別一覧RSS/WebFeed
Powered by Nucleus CMS.


このページに付箋をつける
LINEで送る

ページトップに戻る

翻訳ウィンドウを閉じる
Multilingual Living Information website【多言語生活情報サイト】
日本の生活で困ったことはありませんか?必要な情報を正確に届けるため13もの言語で、安心して暮らすためのたくさんの情報を提供します。

【Multilingual Living Information website】
Do you have any trouble with your life in Japan? We are going to provide you a lot of information for your safety Japanese life using 13 languages .

Fukuoka International Exchange Foundation<Kokusaihiroba> 【福岡県国際交流センター<こくさいひろば>】
福岡県民と在住外国人の情報交換・交流の場です。海外からの留学生の窓口、アジア若者文化の発信拠点として様々な事業を行うほか、安心して暮らすための情報提供をします。

【Fukuoka International Exchange Foundation<Kokusaihiroba>】
“Kokusaihiroba” is kind of organization for all Japanese and foreigner in Fukuoka prefecture.
“Kokusaihiroba”offers various activities as information center for foreign students and young Asian culture in addition to safety and comfortable Japanese life.